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原子力炉工学・原子力安全工学

核反応工学

核分裂連鎖反応による核エネルギー利用の基礎過程である、核分裂反応をはじめとする様々な中性子核反応について、原子核物理や原子炉工学への応用の観点から概説する。中性子拡散理論および原子炉物理の基礎に触れ、原子炉物理学を理解するための基礎を築く。

原子力プラント工学

原子力プラント工学とは、核反応で生じたエネルギーを、主として発電の目的に使用するためのプラント設備の設計に関する工学分野である。対象とする主要機器には、原子力特有の核反応や放射線を取扱う原子炉本体の他、熱交換器、種々ポンプ、制御機器、タービン、発電機の他、燃料交換機や燃料貯蔵施設殿付帯設備がある。原子力プラントの設計では、これら多種多様の設備を組み合わせ、安全性を確保しつつ効率的発電を行うための広い工学分野の知見が必要となる。また、この「原子力プラント工学」では、発電炉に留まらず、燃料サイクル施設である再処理施設や燃料加工施設など、原子力全般でのプラントを対象として解説を行う。

原子炉物理学

核分裂連鎖反応による核エネルギー利用の基礎過程である核分裂をはじめとする中性子反応を、原子核物理的な観点から概括したのち、中性子拡散理論など原子炉物理を理解するための基礎を築く。これを通じて、原子力安全工学科のカリキュラムポリシーのうち「技術者としての素養」、「理学・工学に関わる基礎知識」、「原子力安全の専門知識」の習得を目指す。

原子炉運転制御工学

発電用軽水炉原子炉プラントの基本構成、構造材料、核計装系、プロセス計装系および安全保護系の全般について把握する講義を行う。その上で、具体的な原子炉の静特性及び動特性やそれらの測定方法並びに原子炉の運転制御に関する原理及び方法を講義する。

熱流体工学

原子力発電所は、物質と熱の流れのシステムと捉えることができる。原子炉内における冷却材による除熱と流体の構造物への影響、蒸気発生器や熱交換器などでの伝熱など生起する事象の理解、機器の設計及び機器の安全設計の学問的基礎は伝熱工学及び流体工学である。これらの基本を学び、原子力安全工学を理解するための基礎知識を身につけることを目的とする。

原子炉伝熱・流動工学

軽水型原子力発電所を対象に、原子炉内における熱発生、熱除去及び冷却材の流れについて学ぶ。すなわち、燃料体、冷却材及び炉内構造物に必要とされる性質、燃料体内の発熱・冷却材の流れ・除熱の様式、原子炉内の冷却材の流動パターン・流れの経路などを学び、原子炉の炉内機器設計及び安全評価の技術的基礎を身につけることを目的とする。

原子力安全工学

原子力発電所は、多重防護・深層防護の思想に従って設計されている。異常な事象が起きないよう、事故に至らないよう設計され、例え事故が起きても影響を緩和し、重大な事態に至らないよう工学的安全施設が設けられる。本講では軽水型原子力発電所を対象に、安全設計の考え方、安全評価上想定する事故として冷却材喪失事故およびその他の重大事故を紹介し、非常用冷却系など工学的安全施設について学び、原子力発電所の安全設計の基礎を身につけることを目的とする。
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